活字のプロ野球

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オリックス長谷川SA”失言”問題、これを報じたデイリースポーツにも問題あり

デイリースポーツは11月6日の紙面で、5日にオリックス長谷川滋利シニアディレクターが兵庫県高砂市内で行った講演会を伝える記事の中でこう報じた。

集まった700人をまずどっきりさせたのは、幻に終わった監督就任の秘話だった。「「日本ハムの監督にならないかと割と最近に話がありました」。

ところが、日刊スポーツの電子版が6日に、この記事に対する日本ハムの球団関係者の談話を載せた記事を載せた。

日本ハムGMら「事実無根」長谷川滋利氏の言動否定


長谷川SAは最近の話として、日本ハムから監督就任のオファーがあり、リーグ優勝したために消滅したという話を講演会で披露したと、一部で報道された。

 この内容について、沖縄・国頭での秋季キャンプを視察中の日本ハムの吉村浩GM(52)、木田優夫GM補佐(48)ら球団幹部は「全くの事実無根。講演の詳細は分からないが、本当にそんな話を面白おかしく話したなら、栗山監督に対して失礼な話」と激怒。今季10年ぶり日本一を果たした栗山英樹監督(55)の来季6年目の続投は今季途中から既定路線であり、2日のオーナー報告で発表した矢先だった。長谷川氏に白羽の矢を立てたとの事実は、過去にもないという。

 別の首脳も「仮にも他球団のフロントに籍を置くのなら、お互いの信用問題になる。事実がない話は慎んでほしい」と不快感を示しながら、指摘した。

これを受け、オリックスは長村裕之球団本部長が長谷川に事情聴取し、「場を盛り上げるために話してしまった」と認め、長谷川に厳重注意、また日本ハム側にも陳謝したという。

ところで、デイリースポーツもこんな記事を流している。

日本ハム、長谷川氏への監督就任オファーを否定

講演では700人の前で「日本ハムの監督にならないかと割と最近に話はありました」と発言。これに対し、日本ハムの吉村浩ゼネラルマネジャーは「全くの事実無根です。実際にそのような話はしていない。栗山監督に失礼な話です」と長谷川氏の言動に首をひねった。

首をひねらざるを得ないのは、デイリースポーツの6日の記事である。デイリーは記事にする段階で日本ハム側に長谷川発言の裏を取らなければならなかったはずである。結局は日本ハム側が真っ向から否定し、長谷川も場を盛り上げるためのリップサービス?だと認めたので長谷川発言は「真っ赤なウソ」だったのだから、この部分は伏せて、この長谷川の講演会の記事を報道するべきだった。それを怠ったためにこの長谷川発言はオリックス球団と日本ハム球団とのちょっとした騒ぎに発展してしまった。

この問題では、「失言」をした長谷川が一番悪いのは確かで、明らかにリップサービスとわかるニュアンスで発言したとしても、知名度があり球団の中でも高い地位にある立場をわきまていない軽率な発言である。だが、これを報じたデイリースポーツも、裏を取るという作業を怠った点で、さざ波程度ではあっても、騒ぎを起こしてしまった落ち度があったと思う。

長谷川を庇うというのではないが、この「騒動」はデイリースポーツの裏取りの確認を怠ったために起こったもので、報道する側にも問題があったと思う(ただし、例えこの件の発言が伏せられたとしても、講演の聴衆がSNSなどで取り上げてネットで拡散して騒ぎになるという可能性もあったと思うが)。